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【わけあり不動産】住んでから分かったライフラインの弱点!地元の人しか知らないこと

不動産の価値は土地の特徴に左右されます。それは、駅から近い、日当たりが良いというわかりや

すい特徴ばかりではありません。地元の人しか知らない、その地域の特徴を知らないまま不動産を

購入し、その不動産の弱点に住んでから気づいた人の実例をご紹介します。

最近は、不動産一括査定サイトなどがあるので、家の購入を検討する際に、わざわざ地元の不動産業者

を訪ねる人も少ないかもしれません。全国展開の大手業者の方がCMなどで親しみもあります。です

が、特に新築戸建を購入する際は、一度地元の不動産業者にセカンドオピニオンを聞いてみることも必

要かもしれません。地元には、地元の人にしかわからない事情がいろいろとあるものだからです。

 

今回は、地元の人しか知らないその土地の特徴を知らないまま不動産を購入し、その不動産の弱点に住

んでから気づいた人の実例をご紹介します。

購入した新築戸建は大雨が降ると下水が溢れる低い土地だった

美容師の戸田さんは、長年テナントビルの一室で美容室を営業していました。子ども2人も就職したの

で、同じ市内の駅チカに出た新築戸建を購入し、自宅兼美容院としました。お得意様にも駅に近いので

喜ばれ、戸田さんも念願かなっての自宅購入です。オープンの日には奥さんと共に苦労を労いあいまし

た。

ところがその秋、大変な事実が判明したのです。

その年に戸田さんの住む海辺の町を襲来した台風は甚大な被害を残しましたが、台風一過の秋晴れの

朝、店を開けた戸田さんは愕然としました。あたり一面が泥の海です。近所の子どもたちが小学校に登

校しようとしていましたが、やはりこの光景に母親を呼びに家に逆戻りです。

戸田さんは長靴をはくと、車通りのある市道まで様子を見に行きました。

 

市道の側溝の蓋からは泥水がごぼごぼと音を立てて溢れています。顔見知りのアジアン輸入雑貨店の店

主は、土嚢を店の入り口に積んでいました。市道から、戸田さんたちの家がある共有私道は砂利道で、

側溝から溢れた水は砂利道にも流れ込んでいます。

 

「大変な雨だったんだねぇ、町中が洪水か」と戸田さんが言うと、アジアン輸入雑貨の店主は呆れた顔

で、

「いやだなあ、戸田さん。洪水なのはこのあたりだけだよ。知らなかったの?」

店主が言うには、駅裏のこのあたり一帯は窪地になっており、後ろに山を控えたこの町の水が全部集ま

ってくるのだとか。

「戸田さんちのあたりが以前はどうだったか知っているかい?」

「大きなお屋敷でしたよね。旧財閥の別荘だったとか聞いています」

「そこに10軒建ったんだよね?覚えている限りでは、僕の店の前で下水管の交換の工事は無かったな」

「何が言いたいんですか?」

「つまり、お宅ら10軒分の排水も、今までと同じ下水管の本管に流しているってことさ。うちもそうだ

けど、雨水と汚水も一緒に流す合流式だから、雨水がどんどん下水管に流れ込む。しかもこの辺りはこ

の町では有名な低地だよ?洪水になっても仕方がないさ」

 

市役所の下水道課に行くも10年待ちと言われる

頭に血が上りやすい戸田さんは「行政の怠慢だ!」と市役所の下水道課へ。市役所の職員は申し訳なさ

そうに、事業計画には入っているが、実現するのは10年後だろうと言いました。

「この町は、昔は大きなお屋敷ばかりだったけれど、最近それらが転売されて、ファミリー層の住宅が

増えています。ライフラインは昔のままなので、整備が追い付かないのです」

 

大雨の日はお客を取らない

戸田さん夫妻は悩みました。美容院という職業柄、水をたくさん使い、たくさん流します。大雨の後の

洪水に自分の店も責任があるような気がしました。ご近所も同じように思っているに違いありません。

戸田さんの家の前の道路はご近所との共有名義の私道で、まだ舗装されていません。道路が舗装されれ

ば幾分違うかもしれませんが、皆が平等に舗装費用を負担してくれるかどうかも未知数です。

それから1年、戸田さんのお店は大雨の日には予約を取らないことにしました。

隣の空き地にアパートが!交渉により私有地を舗装してもらったものの

それから1年後、戸田さん宅の隣の空き地にアパートが建つことになりました。何度か近隣住民に説明

会があり、戸田さんをはじめ近隣の数件がアパート建設に際して共有名義の私道の舗装を要求しまし

た。数カ月の後、道は舗装され、現在では大雨が降っても道は泥沼になりません。ですが、やはり水は

溢れ、小さな洪水になるのは日常的です。

 

「おかげさまで大雨の日でも営業はできるようになりましたが、お客様の足が水につかるような日には

こちらからキャンセルさせていただいています。雨が降ると、気が気ではありませんよ。雨が降りそう

な日は、家内と一緒に市道までの50mくらいの側溝を掃除をしています。この年になって、これはきつ

いです」

 

複数の不動産会社が別々に購入したお屋敷跡

戸田さんが購入した建売住宅の敷地は、以前、広い実業家の別荘でした。そこを大手の不動産会社が購

入、更地にして区画整理した後に分譲地として販売していたものです。ですが、実際に土地だけ購入し

て家を建てたのは1軒だけで、その他は戸田さんのように建売住宅を購入しています。

 

分譲地にした段階でライフラインを新設するので、市役所も業者も、現状の本管の太さで、この区画の

下水に対応できるかどうか検討する機会はあったはずです。

また、戸田さんをはじめ、近所の新住民たちは、この土地が雨に弱いという話など一度も業者から聞か

されていませんでした。

戸田さんは、住宅購入時の担当者に連絡を取ってみましたが、「そうですか!私もそれは知りませんで

した」との返事。戸田さんもそれ以上追及できませんでした。

 

分譲地はライフラインがあらかじめ整えられており、普通の宅地を購入する場合よりも安心な気がしま

す。ですが、適切なライフラインを設置したとしても、その土地周辺の環境によっては思わぬハプニン

グが起こることもありえます。

 

地元の不動産業者から聞いた真実

戸田さんは最近思わぬところからこの土地の「本当の話」を聞かされました。

お得意様の紹介で新しく来たお客さんは、駅前の小さな不動産業者の奥さん。世間話がふと途切れた時

に彼女はこう言いました。

「ここが以前は実業家の別荘だって知っているわよね?でも、高い塀に囲まれていたから、中がどんな

ふうだったか知っている人はあんまりいないと思うけど。ここは、昔から水が集まるところだったの

で、建物は土を盛った小高い所にあってね、広い庭には舟が出せるほどの池を造っていたのよ。どこか

らも水を引いていなかったけれど、池が枯れることはないって評判だったの」

 

それを聞いた戸田さんは絶句してしまったそうです。

不動産会社の奥さんは気の毒そうにこう付け加えたそうです。

「更地になったのを見たときは、正直、心配したわ。市役所が早く本管の工事をしてくれたらいいけで

どねぇ」

 

土地の特徴を知るには地元の人に聞き合わせることも必要

不動産の価値は土地の特徴に左右されます。それは、駅から近い、日当たりが良いというわかりやすい

特徴ばかりではありません。東日本大震災の後の調査で、津波被害を受けた地域は古い地図では家を建

ててはいけないと言い習わされていた地域でした。古い地図を見ると土地の特徴がよくわかると言われ

ています。

 

現在のように都市化が進むと、河川も暗渠となって目立たず、ビルに阻まれて土地の起伏も見えにくく

なり、不動産がどのような自然環境にあるのか、一見しただけではわかりません。新しく造成された分

譲地ほど注意が必要かもしれません。地元の不動産業者に聞き合わせる、場合によっては古い地図など

で確認してみるのも大切かもしれません。

 

 

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