抵当権のある土地に立つゴミ屋敷。破産寸前のお客様のご自宅(ゴミ屋敷)を任意売却で買い取り、ゴミ屋敷を整理解体の後、更地にして売却した自社取扱い物件についてご紹介します。
自宅の住宅ローンをはじめとした借金が返済できなくなると、まず検討するのは自宅の売却です。
自己破産してしまうと、自宅は競売となり、売値が安くその後の生活再建資金に困窮する恐れもあります。
債務整理の段階で任意売却し、ゴミ屋敷をまるごと当社がお引き受けした事例です。
競売寸前で任意売却で買い取ったYさん宅は築年数不明。
トタン葺きの屋根が一部剥がれ落ちそうで、近隣の家からも危険を指摘されていました。
また、Yさんは怪我をしてから身の回りのこともにも手が行き届かず、自宅は自他ともに認める「ゴミ屋敷」状態でした。
しかも、Yさんは猫好きだったので、外から家の中に出入りする猫も含めて10数匹の猫がいました。
ゴミ屋敷の解体の前に、まず、Yさんの知り合いの保護猫活動をする人に猫たちを捕獲してもらいました。
その後、解体業者が重機を入れる前に、家庭ゴミや、分別する家電などを仕分けして「ゴミ屋敷」のゴミを処分。
ようやく重機を入れて家の土台まで掘り起こし、地中の埋蔵物を撤去するまでに3日ほどかかり、木製の家具畳類なども含めて残置物を撤去し、ゴミ屋敷をきれいな更地にするには意外に時間がかかりました。
すっかり更地になったYさん宅跡は、駅からの利便性が功を奏して
任意売却額をはるかに超える価格でもすぐに買い手が見つかり、売却となりました。
Yさん宅は特に建築制限もない市街化区域であったことも幸いでした。
ゴミ屋敷の場合、解体業者をいきなり入れてしまうと残置物処理に思わぬ手間がかかってしまいます。
ゴミ屋敷のゴミには、家庭で一般的に出るゴミ(一般家庭系廃棄物)の他に、家電やパソコンなど、適切に処理しないと危険なものや、リサイクルが可能なものも含まれています。
特にゴミ屋敷には、動物の死骸など、思いもかけない残置物があることも。
また、建物が古い場合は、アスベストが使用されている危険もあります。
このように、ゴミ屋敷だからといって、丸ごと重機を入れて解体処理するのは危険です。
また、解体更地時には、「掘り起こし調査」を行い、前の建造物の基礎や浄化槽、木の根などなど、地中に埋蔵されているものを除去処分されているか確認しましょう。
補足ですが、工場やガソリンスタンド跡などの解体更地には要注意です。
地中に産業廃棄物が埋蔵されている危険も大きく、盛り土、切土などの造成工事が必要な場合もあります。
古家のあった土地を更地渡しを条件に購入する場合などは、更地渡しには明確な基準はないので、
地中埋蔵物の調査のための費用や埋蔵物の除去処分の費用について関係業者と十分話し合う必要があるでしょう。